訪問指導を通じて感じる「前向きに生きる力」
- asumo
- 9月29日
- 読了時間: 3分
更新日:10月10日
寝屋川市では、要支援の方が新しくサービスを利用する際に、現状把握とケアマネジメントの補完を目的として、リハビリの専門職が関わる「訪問指導」という事業を実施しています。これは市からの委託事業で、「リハビリを受けたい」「日常生活のサポートを受けたい」と希望される場合、あるいは包括支援センターの職員やケアマネジャー(CM)が支援の必要性を判断した場合に依頼があり、専門職が本人宅を訪問して評価やアドバイスを行う仕組みです。
現場では、本人・ケアマネジャー・セラピストの三者で話し合い、必要なサービスや目標を設定してい。きます
ただ「サービスを提案する」だけではなく
私は、必要だと思われるサービスをそのまま提案するだけでは、専門職が関わる意味は薄いと考えています。意識しているのは、その方の活動を制限してしまうようなサービス選びになっていないか。そして、改善や目標達成に向けて前向きに取り組める内容になっているかどうか。
ご本人に納得していただいたうえで支援に取り組めると、その瞬間に目の色が変わるのを感じます。もちろん、すべての方がそうなるわけではなく、自分の力不足を痛感する場面もあります。それでも、一生懸命に説明し、本人の意識が変わる瞬間に立ち会えたとき、私はこの仕事に大きな「やりがい」を感じます。
ある訪問でのエピソード
私の所属する「あすも」も、この訪問指導に専門職を派遣している事業所のひとつです。先日お伺いした方は、疾患による障害があり、強い痛みで日常生活にも支障をきたしていました。
その方が話してくださった言葉が、今も心に残っています。

「一回の人生だから。〇〇さん、私頑張ろうと思います。」
障害は完全に治せない場合もあります。ですが、「今の状態を受け入れてできないことを数える」のではなく、「どうすればやりたいことができるようになるか」を一緒に考えていくことが大切です。
専門職としての役割
リハビリ専門職の役割は、基本動作や日常生活動作を直接支援することだけではありません。ご本人の心に寄り添い、気持ちを前向きに変えていくことも大切な役割だと考えています。
痛みや不自由があると、どうしても前向きに物事を捉えにくくなります。だからこそ、「工夫すれば痛みが軽くなる」「動作が安定する」といった方法を提示します。リハビリだけでなく、福祉用具の活用や日常生活の工夫によって活動量を増やし、それを習慣に変えていく支援も行います。
社会的な視点から
国民皆保険の日本では、社会保障費の増加が大きな課題です。だからこそ利用者様や地域の方も「自分事」として現状を受け止める必要があると感じています。
病気や障害を悔やんでも前には進めません。予防や健康管理に努め、自分で解決できる方法を模索することが大切です。どうにもならない部分は支援を受ける。国民全員がそうした考えを持てば、健康な人が増え、多くの方が幸せな在宅生活を送れるのではないでしょうか。
心が変われば、人生が変わる
私の好きな言葉があります。
心が変われば態度が変わる
態度が変われば行動が変わる
行動が変われば習慣が変わる
習慣が変われば人格が変わる
人格が変われば運命が変わる
運命が変われば人生が変わる
何歳になっても、前向きにチャレンジする姿は本当に美しいと思います。
…と偉そうに書きながら、最近少し体重が増えてきた私自身も「変わらないとなぁ」と反省しています(笑)。
コメント